定年おやじのセカンドライフ

生きている実感はありますか?

ラジオ体操で一日をスタート

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私の大切なルーティンの一つにラジオ体操がある。

毎朝6時30分、携帯ラジオの音楽に合わせた体操で一日をスタートする。40年間勤めた職場を退職した11年前、愛犬の散歩も兼ねて始めた。

 

場所は近所の小高い森の公園。頂上からは街並みや海が一望できる素晴らしいロケーションだ。ただ、頂上までは200メートル近い急坂が続くので、高齢者が上るのはかなりきつい。頂上には祠が鎮座し、そばに神木のクスの大木が天にそびえる。春には桜がとてもきれいだ。

 

梅雨の合間の今朝の参加者は、自分を含め7人。全員が高齢者だ。

ラジオの音楽が始まるとウグイスが大きな声でさえずり始め、終わるとピタリと鳴き止んだ。続いてクマゼミの大合唱が始まった。

 

当初一人で始めた体操だったが、ウオーキングや犬の散歩の人達が加わり、同好の士はすぐに15~20人に増えた。愛犬達の遊びの場にもなり、いつも賑やかだった。

数年前から参加者は当時の半分以下に減り、寂しくなった。古参メンバーはわずか2人だ。「10年一昔」というが、人間も犬も年をとり、坂道を上るのが難しくなる人や亡くなる犬が増えたからだ。

 

振り返れば、ここで知り合い、交流を深めた多くの人や犬の姿が目に浮かぶ。わが家の愛犬ランとよく遊んだロン、モコ、六、ハナ・・・。10年前の7月20日、ランとモコが体操をする我々を見つめる姿を写真に撮った。そのモコも1年前に亡くなった。

 

体操の後は祠に向かい手を合わせる。

「ランちゃん、今日も頑張るから見守っていてね!」

いつもそばにはランがいた。