「柱のきずはおととしの、五月五日の背比べ・・・」
子どもの日、ラジオからはこの歌が流れ、新聞には「子ども 最小1435万人」の大きな見出しがあった。
<鯉のぼり・吹き流し>
この日、下関市から実家のある山口市まで車で走った。道中、曇天で風が強かったせいもあろうが、鯉のぼりなどが泳ぐ見慣れた光景は皆無。改めて少子化の深刻さを実感した。
半世紀前、長男の誕生を祝い義父母から贈られたわが家の鯉のぼりと吹き流しは、最近まで納屋にしまい込んでいた。
当時は多数の鯉のぼりや吹き流しがあちこちで泳いでいた。今とは隔世の感がある。
風が強い日にはとても重くて、上げ下ろしが大変だった。夕方に下ろすのを忘れ、雨に濡れたことも懐かしい思い出だ。
誰かに使って欲しくて、フリマアプリを使い出品すると、鯉のぼりは(10匹)はすぐに、複数の人から希望があった。予想外の強い反応に驚いた。
吹き流しは大きくて長い。義父母の心のこもった大物を「どうしたものか」と素案中だ。
<柱のきず>
実家の柱に子供達の背丈を計った記録が残っている。
背丈に横線を引き、その上に名前と年月日が書かれている。三人の子供達の成長の記録だ。わが家が賑やかだった頃の歴史でもある。
小学高学年でこれは終わっている。大きくなってからは背比べが話題になり、しみじみ眺めていた。
家は築50年を過ぎたが、柱は今も家を支えている。まさに大黒柱だ。
俺も頑張らねば。