4月下旬、東京パラ視覚障害マラソン金メダルの道下美里さんの呼びかけで、彼女が今も「監督」と慕う安田先生の古希のお祝いを、中華料理店でささやかに行った。
10年余り前に彼女と一緒に特別支援学校グランドで走っていた仲間が集まった。
総勢8名。この日を楽しみにしていたK氏は運悪く直前に入院し、無念の欠席。私は妻と二人で参加した。
二人に出会ったのは2009年の春。安田先生と美里さんは二人三脚で支援学校のグランドで黙々と練習していた。今日のメンバーはその後、二人の下に集まった仲間だ。
火曜と木曜の夕方、先生の指導を受け一緒に走った。
思えば、安田先生の還暦祝いもこの店で行った。
あれから10年、久しぶりの再会だった。この間、大きな変化があった。美里さんの悲願の金メダル、コロナによるグランドでの練習中止、皆に可愛がってもらったわが愛犬の死、小生の左膝痛の発生・・・。
美里さんは足の故障や悩みが出た時は、先生に相談することで乗り切れた、という。「帰る場所がある」ことが、彼女の精神力の強さを支えているようだ。
彼女の昔と変わらぬ態度が嬉しかった。二人には母の介護など人生の最も苦しい時期に
随分救われた。ただ感謝しかない。
「人生は出会い」であることを、改めて実感した楽しいひと時だった。