定年おやじのセカンドライフ

生きている実感はありますか?

母の誕生日

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秋晴れの10月9日、母が91歳の誕生日を迎えた。奇しくもその日、「山中教授ノーベル賞」の報が朝刊一面を大きく飾った。

看護師さんや介護士さん達から「おめでとう」「何歳になった?」と声をかけられ、「ありがとう」「91歳」となんとか応えることが出来た。昼食は完食、飲み込みも良かった。

残念なのは、病院での誕生日となったこと。お盆の頃、「家に帰りたい」と介護士さん達に何度も言っていたことを思う。寝たきりとなり、家に連れて帰れなくなってから1年。母の部屋はその日から時間が止まったままだ。

母は持参した彼岸花をジ~と眺めていた。車いすに乗せ一緒に写真を撮った。まだこうしたことができる、幸せを思った。

だが1年前と比べ、体の機能は確実に悪化している。食事は介助が必要となり、言葉もはっきりせず、あまり出なくなった。食事中ウトウトすることも増えてきた。

足をもむとあまりの細さに心が痛む。最も心配なのは、ご嚥性肺炎だ。「いつ発症してもおかしくない」と医者から言われているからだ。
いつかは、胃ろうなど延命治療の決断を迫られる日が来るだろう。

再生医療や難病の研究に新たな可能性を開いたiPS細胞。もっと早ければ母の病気も・・・。