「幼なじみ」はいいものだ。
ラジオ深夜便の歌「惜春会」(作詞:小椋桂、作曲・歌:堀内孝雄)を聴くたびに、当日の盛り上がりが思い出される。
幹事として、9月中旬に開催した中学校同窓会のことだ。みんな喜んでくれたが、東京や京都など故郷を離れた者からは大変感謝された。後日、記念写真を送るとお礼の手紙や電話をもらい、ささやかな喜びをかみしめた。
小さな田舎の学校で、小学から中学までずっと一緒。全員が「ちゃん」づけだ。
隣県で神主を務める「かっちゃん」は、みんなに神社のお守りを持参。39年ぶりの再会だった。家庭科実習で作った「リンゴゼリー」の記憶が一致した岡山のNさん。東京で居酒屋を経営する「たけちゃん」。雑誌でもよく紹介され、有名人のお客も多いという。
恩師二人も交え、話題は尽きなかった。
悲しい知らせもあった。4年前の同窓会以降、二人の仲間がこの世を去ったのだ。全員で黙とう。
N先生の音頭で校歌をを全員で歌い、閉会。
改めて記念写真を眺めると、みんないい顔をしている。戦後に生まれ、その後の時代の変遷を逞しく生き抜いた顔だ。
元気でまた会おう!
■とにもかくにも 健やかに
また会えたことを喜ぼう
年に一度の惜春会
・・・
■友の訃報がまた一つ
風に飛ぶ花 散る桜
残る桜も 散る桜
・・・
■幸い明日も ありそうな
また一年を無事であれ
友を見送る惜春会
・・・