空き家にしている実家との間を定期的に往復している。
その玄関の土間に、妻が自ら収穫したばかりのピーナッツをたくさん干していた。日当たりがいいからだ。
二週間後、帰宅するやいなや、妻が怒り心頭で叫んだ。「ピーナッツが殻ごとなくなっている。ここで食べた形跡もない!」
二人で狐につままれた気分になった。
実は前回帰宅した夜、ガサガサと音がしたので、ネズミ捕りシートを買っていた。
その箱に描かれたネズミの絵の横に「ピーナッツのニオイ配合」と大きく書かれているのを見た妻が、「これだ!」と声をあげた。ピーナッツがネズミの大好物であることを、二人共初めて知り、思わず大笑いした。
しかし殻ごと消えた謎は残った。ネットで調べると、ネズミの好物はお米やピーナッツで、ねぐらに運んで食べる習性があるという。
翌朝、妻が玄関そばの応接間を掃除していて、ソファの後ろに大量の殻を発見した。妻はあきれ返っていた。さらに廊下に置いていたテーブル上の座布団にも殻が散乱していた。
ネズミの通り道と思われる所にシートを5枚置いた。「ワナにかかるか?」と少年時代の冒険心がよみがえった。
1週間後、二匹を捕獲したが、ネズミの警戒心の強さを思い知った。
その後はシートを増やしても空振りが続き、天井裏で騒ぐ音もバッタリ消えた。
家から退散したのならいいのだが・・・。








