喜寿の誕生日を機に、唯一残っていた公職を辞退した。
「そろそろ賞味期限切れだな」と感じていたからだ。
この委員は2年ごとの委嘱だったが、20年近く務めた。
「まだ社会に必要とされている」という手ごたえが原動力だった。そこにやりがいもあった。
「引き受けた以上は、全力を尽くす」
そんな思いで事前準備に時間をかけ、会議では積極的に発言した。どの程度期待に応えられたかわからないが、会議の活性化には貢献できた、と自信をもって言える。
この仕事のおかげで、自らも大きく成長できたことに感謝している。オンライン会議も経験できてよかった。
有名人にも人生の区切りをつける人が目立つ。ほぼ同年齢の小椋佳、吉田拓郎。そしてかなり年上だが、加山雄三さんも。
肩の荷が下りた一方で、社会との接点がなくなった寂しさもある。
いよいよ人生の「最終章」に入ったことを実感。
「始めがあれば、終わりがある」この言葉が脳裏をよぎる。