定年おやじのセカンドライフ

生きている実感はありますか?

2019年夏の思い出

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我が家の愛犬は豆柴の雑種で年齢は15歳3か月。人間でいえば80歳代とかなりの高齢だ。目は見えず抱いて散歩に行かねばならぬほど足が不自由になったが、びっこを引きながらも必死で歩く。

猛暑が続く8月初旬、近くの公園で散歩をさせていると、突然大きな虫が引綱を持つ左手首に止まった。油セミだった。

腕を動かさないでおくと、体を震わせながらひとしきり鳴いて、サッと飛び去った。

その間30秒足らず。まるで地上に出られた喜びを爆発させているかのようだった。

地面を注意して見ると、人差し指大の丸い竪穴がいくつもあった。セミは一生のほとんどを地面で過ごし、成虫の寿命は1か月たらずと言われる。子供たちが小さい頃、クマゼミの羽化を観察し、感動したことが思い出された。

セミも犬もそれぞれの寿命を懸命に生きている。

老いの「今」を精一杯生きよう、と心に誓った。